新年あけましておめでとうございます。旧年は継続的なコロナ禍において、特に第７波、８波の影響が大きく、いんべ通園センターとしては、ご利用者の皆様の多大なるご協力により、集団感染になることなく運営することができました。感謝申し上げます。本年度は再開した経済活動と同様、福祉施設においても以前の生活に戻ることを目指して運営してまいります。
　さて、昨年末にニュースにおいて世間を騒がせたのが、保育園や障害者施設などで生じた虐待事件であります。本来健全なこどもの成長・保育を目的とするところや、障害がある人の権利を守るべきところにて、そのような虐待が行われるのは本末転倒です。そのようなことはあってはならない！言語道断！・・・というのは簡単ですが、ふと他のニュースを見ると人が人を身体的・精神的傷つけるような事件が報じられ、国際情勢に目をやると他国に軍事侵攻し、また民間人を標的にミサイルが撃ち込まれ、何より人の歴史を見ると争いばかりでなんと平和の短いことか・・。福祉にかかわる者は、そのような人の性（さが）に目を背けるのではなく、しっかりと向き合い、抗うための行動を行わなければならないと思います。それは職員一人ひとりが利用者の幸せや可能性を信じる心をもつことであったり、職員集団としてそのような職場風土を作ることであったり、福祉研究として不適切な状況がおきる心理を明らかにし、未然に防ぐための方法を模索することなどがあげられます。私は旭川荘総合研究所の研究員として、昨年は福祉サービスを権利として受けいている知的障害者がそのサービスについて評価する、「知的障害者による支援者評価に関する研究」を実施し、途中報告でありますが、12/24，25にWebにて行われた日本発達障害学会57回研究大会にて自主シンポジウムにて発表しました。今後分析を進め結果を公表し、福祉現場の質の向上のための一助になればと思います。
　今後ともいんべ通園センターをよろしくお願いいたします。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　いんべ通園センター所長　長壽厚志